[ガードナーのフーリエ級数]
雲の表示方法の一手法として、空の面に2次元の雲の透過率のテクスチャをマッピングする方法がある。そして、ガードナーは、フーリエ級数を用いて、そのテクスチャを生成する方法を提案した。そのフーリエ級数は、以下の式で表わされる。
ここで、X,Yは、平面上の点である。Nは5〜7が、自然に見えるパターンを与える(本アプレットではN=5)。そして、C,omega,phiは以下のように与えられる。
これらの式において、任意に指定する値は、 C1,omega_x1,omega _y1,phi_x1,phi_y1がある。これらの、値を変化させることで色々な波形を得ることができ、テクスチャの様子が変化する。
このガードナーのフーリエ級数は雲のテクスチャを生成するためだけでなく、煉瓦などの模様、道路のアスファルトの模様、木材の木目などのテクチャを生成するめにも用いられる。
[アプレットの使用方法]
・画面内でマウスをドラッグすると、見る方向が変更できる。
初期の状態では、図1のような、フーリエ級数の波形に関する変数の設定モードの状態である。
Colorボタン
をクリックすることにより、図2のようなテクスチャの色設定モードに変更される。
色設定モードから波形に関する変数の設定モードに戻るには、
Funcボタン
をクリックすることにより、図1のような波形に関する変数の設定モードに変更される。
・
[sample pattern]のチョイスボタン
で、空の雲(sky:type1,type2)と、炎(fire)、
木材の木目(wood)、その他のサンプル(sample)を選択できる。
・
・上で示した各式において、
・
・色に関する各種RGB成分を
(1)omegaの初期値omega_x1,omega_y1の変更
[w small scale]:
0.〜0.1(2*pi)[rad]の小さいスケールでの変更。
[w large scale]:
0.〜2.0(2*pi)[rad]の大きいスケールでの変更。
(2)phiの初期値phi_x1,phi_y1の変更
[phi small scale]:
0.〜0.1(2*pi)[rad]の小さいスケールでの変更。
[phi large scale]:
0.〜2.0(2*pi)[rad]の大きいスケールでの変更。
(3)振幅Cの初期値C1の変更[amplitude]
0.〜40.0の範囲で変更。
[テクスチャの色に関する変数の設定](図2)
図1のような波形に関する変数の設定モードにおいて、
Colorボタン
をクリックすると図2のようなテクスチャの色に関する変数の設定モードになり、以下のような設定ができる。
・
[sample color]のチョイスボタン
で、色の初期値を空の雲(sky:type1,type2)と、炎(fire)
木材の木目(wood)、その他のサンプル(sample)を選択できる。
(1)フーリエ級数の波形が最大の位置の色の変更
(テクスチャではフォアグラウンドの色)
[MAX point color]:
RGB各成分において0〜255の範囲で変更。
(2)フーリエ級数の波形がしきい値での位置の色の変更
(テクスチャではバックグラウンドの色)
[MIN point color]:
RGB各成分において0〜255の範囲で変更。
(3)しきい値の変更
[color threshold]:
0.〜1.0の範囲で変更。
ここで、しきい値とは、図3において、フォアグラウンドの色を波形のどの位置から、描き始めるかを指定する値(ある点のフーリエ級数の値がしきい値以下のとき
MIN point color
で示される色が与えられる)。0.0のときは、波形の最小値、1.0のときは波形の最大値の位置を示す。フォアグラウンドとバックグラウンドとの間の色の値は、線形補間により求められる。
・
Resetボタン
をクリックすると、各パラメータが初期値に設定される。
[References]
TEXTUREING AND MODELING : David S.Eber et.al. ( AP PROFESSIONAL)
Modeling Amorphous Natural Features: Geoffry Y.Gardner (SIGGRAPH'94 )